もえ表現

前回のベース画像でもありますが、大気圏に再突入して燃え尽きるはやぶさの最期の姿。
地球に帰ってくる日は発表されていて、でもまさか地上からは見えると思ってなかったんですけど、実際再突入してきたらあんなに明るく真っ白に燃えちゃって、実に衝撃的でした。

つまり、摩擦熱で赤く染まった成層圏で、「助けてください!○ャア少佐~!!」とかはウソなんだなと(笑)
スゴく熱そう=赤 なんて刷り込み的文脈はもはや通用しなくって、もっと熱い炎の色=青→白 ってのを現実に実感してしまったわけで。
アレを見ちゃった以上、画面が赤く染まってるとか、鉄が焼けてオレンジ色になっているとか、なんとなく黒塗ってススっぽくしてみましたとか、そういうのはできないわけです。

「再突入の燃え表現をどうしよう?」というのはこの作品の最大のテーマだったわけですが、造型的には 「機体各部がちぎれてバラバラ」 だとディスプレイできないので、その前の段階にさせてもらうとして、色はどうしようか?
虹彩色のパールで面白い感じにならないかな?とか考えていたら、面白い塗料を見つけました。


それがこれ。よく輝く金属色で有名なアルクラッドですが、光の当たり方によって色が変わるいわゆるマジョーラカラーのようなシリーズも揃っています。(アルクラッドではホロマティックというらしい)
その中でもこの" HOLOMATIC SPECTRAL-CHROME "は七色に輝くシルバー!スゴい飛び道具!
フツーの使い道が思いつきませんが、今回の作品にはぜひ使ってみたいところ。普段行く模型店では残念ながら売り切れ&入荷未定ということだったのでネット通販でゲット。
でもお高いぜ!1瓶4200円!
瓶がデカいんじゃないっすよ。1ozって書いてあるから約30cc?



本体の塗装の研究も含めて、カラーチップをいくつも作りました。金色は虹彩色パールのイエローで表現します。いちばん左は黒の下地にパールを吹いたもの。その右はシルバーベース、次は白ベース。今回はシルバーベースが良さそうです。

そしていちばん右が HOLOMATIC SPECTRAL-CHROME 。段階的に色が変わるので写真一枚では色が表現できません。というか写真に向いてない。(;^_^
七色に輝くし、ただのシルバーに見える角度もある。不思議です。