タイヤ研ぎ

さて、タイヤはタミヤ製を流用することを決めたわけですが、どちらのメーカーもそのままでは少々仕上がりを損なう部分があります
それはタイヤの中央に入ったパーティングライン
製品の成型上避けられないところですが、これはこのままには出来ない重要な修正箇所です

普通のプラパーツならイチイチこんなこと言わずに消していくわけですが、今回は部品がゴム製
普通に紙ヤスリを掛けただけでは解決できません
いや、結局ヤスリで表面を削り取るしか方法は無いんですが、単純にヤスリを当てるだけでは円が変形してしまったり、摩擦熱で変質してしまう恐れがあります

そこで定番的なやり方として、モーターツールに軸を固定して回転させながらヤスリを当てるという作戦があります

ルノーのホイールを使ってタイヤ固定の治具にします
モーターツールのビットを軸として固定し、モーターツールに装着します



紙ヤスリは硬い板に貼り付けて・・・

この上でモーターツールを回転させて削るわけです
摩擦熱に関しては油をかけながら削ることで対策できるということでした(ネット情報)
油は写真のような食用油で問題ないようです
辺りに飛び散ることが予想されるので場所を台所に移動し、新聞紙を敷いて作業します


前/後輪とも片方だけ削りました
割と時間がかかりますがパーティングラインはキレイに消せました
紙ヤスリは120番のあとに320番を当てています



4輪全て仕上がりました

ちなみに飛び散り加減は想像を少々超えていました
この日のために捨てるつもりだった古Tシャツを着て作業しましたが、作業場には
敷いた新聞紙以外のところにも油まじりの黒い粒が点々と飛びました

いいネタなので写真を撮るべきでしたが、それを忘れるくらいにはあせってました (;^_^

同じ作業をされる方には充分お気をつけいただきたいと思います

タイヤ

ゴム製タイヤの工作です
実はこのキット、セットされているタイヤがイマイチだともっぱらの噂です
F1模型初めて買ってきた自分としては比較対象がなくてどうイマイチなのか分からなかったのですが、とりあえず定評のあるタミヤのキットを中古ショップで手に入れたので比較してみます

キットはこれ
ルノー・RE-30B TURBO
126CKが走った翌年にあたる1982年のルノーのマシンで、この年なら同じミシュランタイヤを履いているのが確認できています


タイヤの比較 前輪から
左側がタミヤです
幸いフジミのホイールがそのまま取り付けられるようです

タイヤサイドの MICHELIN の文字の刻印がタミヤにはありますが、フジミにはありません


太さに関してはタミヤの方が細い感じ
フジミはタイヤの中央が窪んでしまっているようです


続いて後輪
こちらもフジミのホイールが取り付けられました

刻印に関しては前輪と同様


太さに関しては今度はタミヤの方が太く、エッジが立っていて迫力があります
フジミのは後輪に関しても中央が窪んでしまっているようです


以上の比較をしてみて、特に中央部の窪みが気になりだしました
また、後輪のプロポーションは明らかにタミヤの方がカッコいいです

今回は少々もったいない気もしますが、タミヤのタイヤを流用することにします
ルノーのキットはいつか供養できればいいのですが・・・ (;^_^

リベット表現

このクルマのモノコックはアルミ板のリベット止めになっています
キットには凸モールドでリベットのモールドが入っているのですが、その再現はごく一部だけになっています
整形時の抜き方向などの都合もあるのでしょう

リベットに関しては全てを再現しようとするとウルサくなってしまうかと思いますので、適当に間引きながらもう少しディテールを増やしたいと思います

モノコック天面のパーツにのみ凸モールドでディテールが入っています
同じ表現を側面にも施したいと思いますが、このサイズで凸モールドを手作りするのは不可能と言っていいでしょう
よって、天面のモールドも0.3mmドリルによる凹モールドに置き換えます


天面を凹モールドにしました
ちょうどヤスリカスが溜まって白く見えるポツポツになっています
小さな凸モールドをナイフで削り取って0.3mmドリルで彫ります
これはちょっと目がつらい (;^_^

側面はキレイにラインが繋がるようプラ板を貼って整形しています


貼り付けたプラ板をそこそこ整形して側面にも凹モールドを追加します


ここからは元のモールドというのがないので自分で間隔を整えなければなりません
フリーハンドではぐちゃぐちゃになるのが目に見えてるのでこんな治具を用意します
プラ板に1.5mm間隔で穴を空けたテンプレート
これを作るのもちょっと目がつらい (;^_^


テンプレートは穴空け時にセンターラインを彫ってありますので、そこから半分に切ってゲージに使います


片面彫り終わり
ゲージを作ってしまえばあとはそんなに苦労を感じません
もうちょっと増やすかと思います

リザーバタンク

リザーバタンクを作ります
材料は何かのキットのクリアパーツのランナー 太さがちょうど良さそうです
こういうのを捨てずにチョビッと残しておくと役に立つ時が来たりします


適度な長さに切って表面を曇らせ容器に見立てます
ペダルの仕切り板の裏側に設置



組み込んでみます
チラリと見えるリアリティになってくれるといいんですが

エッチングパーツ

いろんな部分に手をつけてたら、なんと前回途中になっているウイングを進めるのを忘れてました

その他部分として、エッチングパーツへの置き換えをいくつか

コックピット前方の板です
強度の足りないモノコックの補強板ということなのですが、これじゃ全然強度が足りないんでしょうね
シーズン中に強化され、後期型ではこの辺が全く別物に改造されます


実車はある程度厚みのある板で作られているパーツのようですのでエッチングパーツだけでは薄すぎます
元のプラパーツと重ねて使用します


ブレーキディスクです
これはカーモデルエッチングパーツでは定番
未塗装でもいけそうなパーツです


中央のディスクは使うとちょっと浮いてしまうので使用しないことにしました
前後輪4つぶん裏表すべて装着します


メーターパネル
これはディテールの置き換えなので


元のディテールを削り落として


貼り付けます


ペダル類

実はダラダラ作っていたせいか、元のペダルパーツを失くしてしまいました
作らなきゃいけません

どうせなら資料を元に実車に近い形にします
元のパーツは床から3本ペダルが上に伸びているようなものだったのですが、実車はドライバーの足が入るスペースの向こう側にある壁に接続されているようです

エッチングのペダルは折り曲げて裏にプラ板を貼り付けて補強 真鍮線で軸をつけます
壁はサイズを合わせてプラ板を切り出し、穴を開けて差し込みます


この壁の向こうにそれぞれを油圧でコントロールするためのリザーバータンクが接続されるわけですね
そちらも作りたいところですが…

ウイング 終わらず

大型連休中、チョコチョコと進めてはいるんですが、紹介するほどまとまらないものばかり
結局ウイングの続きです

けっこう難易度が高いウイングの組み立てですが、まずウイングがキチンと水平になるように中央の柱に接着します
3枚構造のウイングですが、一番小さなものはこの時点では接着位置がハッキリ出せないため、大きな2枚だけ接着します


前回塗装した翼端板を左右から接着
エッチング板なのでプラ用接着剤は使えず、瞬着も塗装面が曇ったらイヤなので使いません
2液混合のエポキシ系接着剤を使用します
前回書いたように、この板の位置や垂直を決めるのがかなり難しい(;^_^

一番小さなウイングはこのあと追加でそっと挟み込む予定ですが、整形時に削り過ぎたのかわずかに幅が足りない感じ
既に塗装済みでしたが仕方ないので両端にプラ板を貼って調整します

部品1つもなかなか完成できませんが、焦らずいきます

ウイング続き

少々前に作りかけていたウイングのパーツを再開します
一部使用しないエッチングパーツを決めたので、それを除外したリアウイングのパーツがこれだけ

で、この組み立てが考えれば考えるほど悩ましい
まず、3枚のウイングが水平に組まれなければいけません
翼端板がエッチングパーツなのでプラ接着剤が使えず、とりあえず貼り付けて、後から位置調整というのが出来ない
瞬着やエポキシで一発で決めなければなりません

オマケにウイングはアルミの地金ですが、翼端板は赤に塗装されています
金属色塗装の上にマスキングテープは貼りたくないので、塗装・接着の順番を熟考しなければなりません


接着のシミュレーションとして貼って剥がせるピットマルチで仮組します
水平・垂直を出すために真鍮ブロックで左右から固定
思った通りというか、思ったよりも難しい(汗)
塗装後の面に接着剤を付けてしまう危険もあります


一方、フロントは特に問題無いのでエッチングの翼端版を本接着しておきます
なお、両ウイングとも金属色塗装の下地としてツヤ有りの黒を吹き、コンパウンドで磨いてあります


リアの翼端板は先に赤の塗装をしておき、マスキングしてから組み立てることにしました
塗装用の持ち手を瞬着で軽く着けます
金属パーツなのでプラカラーはそのままでは乗りません
幸い、普段使用しているサフェーサーが金属にも使えるのでいつも通りサフを吹いてから

赤の下地にするピンクに塗装します
赤というのは非常に塗りにくい色です
隠蔽力が低く、下地に左右されます
また、塗り重ねるごとに濃くなってしまい、塗装回数が部位によって異なると、別の色に見えてしまうことがあります
下地を白にすると発色はもちろん良いのですが、この塗り重ねの回数の差が出やすくなるので、赤の下地はピンクが良いというのが定説です


そして本命の赤
フェラーリの赤色というのはモデラーこだわりのポイントで、塗料メーカー各社がフェラーリのボディに使用されることを前提に、多くの種類のレッド塗料を発売しています
また、実車フェラーリの塗装色もいつも同じではなく、年代や車種によって暗い赤から朱色のような色まで様々です(らしいです 実車を見る機会があまりありません(;^_^)

それに光の加減や個人のイメージが重なり、フェラーリレッドというのは正解がありません
仮に全く同じ色の模型用途料があったとしても、そこに当たる光の量や質が均一ではないため、誰もが納得する色はあり得ないわけです

ことに赤という色はこういった光の加減による色味の変化が顕著です


今回は写真資料などを見るには暗めのレッドの印象
フィニッシャーズカラーのディープレッドをセレクトしてみました
下地のピンクも、名前からして下地用のファンデーションピンクを使用しています

このあと完全に乾いたらマスキングしてリアウイングを本組みします